電気代の高騰について

電気代の高騰について

こんにちは!(株)エネジオです。

今回は、皆さんの身近な光熱費についての現状をお伝え致します。今後も高騰し続けるであろう電気代の仕組みを学ぶ事で、少しでも皆さんのお役に立てればと思います。

2022年のいま、電気代が高い3大原因は、

  1.  「電気料金プランの単価上昇」
  2.  「再エネ賦課金の値上がり」
  3.  「世界情勢」

の3つが考えられるでしょう。

その前にまず、電気代が高い原因を探るためには、電気料金の仕組みを知る必要があります。電気料金は、

  1. 基本料金
  2. 電力量料金
  3. 再生可能エネルギー発電促進賦課金
  4. 燃料調整費

の大きく4つで構成されています。

基本料金は電力会社と契約しているプラン・契約容量によって、毎月定額が請求されます。電力量料金と再生可能エネルギー発電促進賦課金(以下再エネ賦課金)は、その月の使用した電力量によって請求される従量制です。

燃料費調整費は日本のエネルギーの大半を占める原油・LNG(液化天然ガス)・石炭といった火力燃料の価格変動を、電気料金に反映させるために存在します。

電気代の高騰について

以上を踏まえた上で、電気代高騰の原因を見ていきましょう!

 

※電気代が高い3大原因

その①「電気料金プランの単価上昇」

電気料金はプランによって、市場価格高騰の影響を受けるリスクがあります。
大手電力会社の市場連動型プランの電力量料金単価は、JEPX(日本卸電力取引所)の市場価格に基づいて決まります。この市場価格が高騰すると、電気料金にダイレクトに反映されてしまいます。

例えば、2021年1月、寒波やLNG価格上昇などにより電気の市場価格が高騰しました。

2020年12月まで市場価格は「1kWhあたり10円」を前後していたのが、翌月には1日平均価格が最高値の「1kWhあたり154.6円」と、前月の約15倍となりました。その為、消費者の電気料金負担が実際に大幅に上がってしまったケースが発生し、SNS上では、電気代が昨年の5倍になってしまった、電気代が3万円を超えてしまったなどの嘆きの声が寄せられ、テレビ番組やwebニュースでも話題になりました。

例)九州電力:電化でナイト・セレクト

電気代の高騰について

 

※電気代が高い3大原因

その②「再エネ賦課金の値上がり」

再エネ賦課金って?

太陽光発電や風力発電、バイオマス発電などの再生可能エネルギーは、導入を促進させるために大手電力会社が発電された電力を買い取っており、この買い取りに要している費用を、日本国内すべての電気の需要家が再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)として負担しています。この再エネ賦課金が上昇しているのです。

再エネ賦課金は毎年単価が決まっており、その月の使用電力量に乗算されて請求されます。

再エネ賦課金は2012年に導入されて以降、毎年上昇し続け、2022年5月からはkWhあたり3.45円となっています。

再エネ賦課金単価は年々値上がりしてきたことから、これまでも電気代が高い原因の1つでしたが、今後も再生可能エネルギーの導入は進んでいくことから、再エネ賦課金単価は上昇していくと予想されます。

㊟ 再エネ賦課金は10年間で約16倍に増加

電気代の高騰について

 

※電気代が高い3大原因

その③「世界情勢」

電気代高騰の理由として、火力発電に必要な燃料であるLNGの輸入価格の上昇が考えられます。LNG*価格の上昇について大きな影響となっている3つの社会情勢を上げます。
(※LNGとは、メタン、エタン、プロパン、ブタンなどで構成される天然ガスを冷却によって液化させたもの)

1.新型コロナウィルスの影響

新型コロナウィルスが流行し、経済活動が停滞してしまった影響により、原油価格の低迷と化石燃料からの投資撤退(ダイベストメント)が加速しました。
さらに、その加速が原因で石油やLNGガスが供給不足となり、結果的に電気代の高騰に影響しています。

2.脱炭素社会実現の影響

LNGは、石炭や石油と比べCO2排出量が少ないことが特徴です。

脱炭素社会を目指す流れを受け、石炭などから環境負荷の少ないLNGへシフトする傾向が各国でみられている為、異常気象の影響で電力使用量が増加しているのにも関わらず、需要と供給のバランスが取れていないのが現状です。

3.ロシア軍のウクライナ侵攻と世界情勢の影響

2022年2月にロシア軍がウクライナへの軍事侵攻を開始したことで、EUやアメリカなどはロシアにさまざまな経済制裁を加えました。LNGの輸出量で世界1位、原油や石炭も世界トップ3という資源大国であるロシアが、経済制裁に対抗して輸出量を減らすとなれば、世界のエネルギーに大きな影響がおよぶことになります。

日本でもLNGは8.2%、石炭は12.5%をロシアから輸入(2020年の統計)しており、エネルギー自給率が低く海外から輸入される化石燃料に大きく依存している状況では、世界情勢による燃料価格の高騰は大きなダメージです。

電気代の高騰について

このような原因から電気代の高騰は今後も加速していくと予想される為、我々の負担は増えていくばかりですよね。ですが、安心して下さい!電気の節約術や、電気の自給自足など対策もいくつかあります。電気代が高いなら電気を買わなければいいのです!

私たち(株)エネジオでは、このような問題に対して少しでも皆さんの力になれればと、日々活動しておりますので、いつでもご相談下さい!

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